ハイキングクラブ みどりの風

2010/7/14-21(水-水)個人山行 カムチャッカ

「ねぇ カムチャッカって いいんだって 行ってみない?」
で行っちゃいました

夏の間だけ飛ぶカムチャッカへのチャーター便が成田から出ています
時差は3時間 カムチャッカは遠いのか?近いのか?


翌朝 今回の移動手段となるごっつい四輪駆動車が迎えに来てくれましたが
なななんと 予備タンクからガソリンが・・・かなりの勢いで・・・
「大丈夫だから 乗ってください」と言うドライバーのサーシャ
ロシアのガソリンは爆発しないのかしら?
そんな訳はなく ティシュで穴を塞ごうとしていましたが
そんなんで ふさがるわけ無いじゃん
ガソリンを抜く間 ロシア聖教会へ
ちょうど朝のミサの時間で
牧師様とシスターが祈ってくれました
「爆死しませんように アーメン」
雪解けの一ヶ月間だけ川になるという道(?)を
車は唸り声を上げ進みます
何度か 止まり エンジンに水をかけたり
なにやら調整をしたり・・・
心配だぁ
 
ようやくアバチャ山BC到着
とってもかわいい地リス(ジネズミ)の歓迎を受けました
二泊するロッジ さっそく足ならしのフラワーハイキングへ
ガスの中 歓声とシャッター音が絶えません
今日の最高地点はエゾツツジの大群落
この他の花はこちらへ
さて いよいよアバチャ山登頂の朝です
アバチャ山は雲の中
雲が上がりますように
左がらくだ山
今日は10時間以上の行動予定です
焦らず 確実に登りましょう
沢を何本か越え
見え隠れするらくだ山や 足元の花たちに手を振り
尾根に上がると風が出だし 湧き上がるガスにカッパを着込み

顔を見せてくれたコリャーク山3456mに心弾み


でも 風に小雨が混じり出し


火山観測所のある2011m地点で ツエルトをかぶり大休憩
天候回復を祈るものの
雨が雪に変わり この場所を今回の山頂と決定
自然には勝てません
それにしても現地係員 そんな薄着じゃ凍死するよ
逃げ足の早い みどりの風
横殴りの雪が分かりますか?
足元には利尻ひなげしが
まるでタンポポのように咲き
下りは膝に優しい砂礫の支尾根にコースを変え
 走り降りました
雪がやみ 風も落ち着いてきたら
余った体力とヤル気を引っ提げて
らくだ山に向け大きく雪渓をトラバース
ガシガシと岩山をよじ登り

1381m 登頂!
やったね

下山後は冷えた体をロシア式サウナで温め
安着祝い
左が二日間お世話になった
山岳ガイドのサーシャ

ありがとうございました
食事のあとは濡れた装備を乾かすのが大変
悔しいことに翌日はいい天気
気持ちを切り替え 次の目的地バチュカゼッツ高原へ
自由市場やスーパーに寄り 食料調達
ベーリング海は命の源
山と積まれた魚類 乾物やスモーク類
イクラはロシア語でした
市民のための市場は何処も大賑わい 瓶ビールもありますが
ペットボトルで量り売りされているのが
美味
 林道脇に車が止まり止まり又もや故障か?と思ったら
黄色い花がいっぱい見えます
なななんとキバナアツモリソウ
え〜っ 踏んづけちゃうよぉ
花を楽しんでいる時も
川原でのランチの時も手放せない防虫ネット
顔が命のみどりの美女軍団と
刺されても変わらないM氏
問題は虫だけではなく やっぱり車
坂道は歩いて登り
ドアの取手が無くなり閉じ込められ・・・
「開ける時はドライバーでこじ開けてください」
とレンジャーで花ガイドのセルゲイ

ここはモトクロス会場?というような道を
エンストにハラハラ、ドキドキ。
あわや横転

「倒れるぅ 全員右によってぇ 次は左よ ぶつかるぅぅ」
全身に冷や汗!緊張感と絶叫は常にピーク。
そのご褒美…?この絶景!
ここはカムイミンタラ
「やっぱり カムチャッカにも神様がいるのね」
「自分のテントは自分達で設営で〜す」 トイレテントも無事設置
食堂テントは広々 今回のコックは働き者のナターリア
毎回美味しい食事をありがとう
家族連れのキャンパーが多く
湖畔ではかわいい子供たちの笑顔
素敵な花束は誰へのおみやげかしら
5日目の朝 スケジュールは半日遅れ
ロシアに入ればロシアに従え
この 雄大さ ゆっくり流れる川の音も楽しみましょう

黄色や赤の中を進み
白の斜面を登り ロックガーデンも楽しみます
テン場正面のバチュカゼッツ山の裾野を回り込むと
滝が出てきました
今日の終点との事ですが
この上に火口湖が有るそうなので
このままガレ沢を詰め 覗きに行くことにしました
ナキウサギがすぐそばに出てきてくれます


頑張って登った先は 雪渓水が流れる クレーター
お転婆おばちゃん二人が 真ん中まで走って行き
火口の真ん中に会旗を広げてきました

滝の水量に比べたら
ここの水が少なく
びっくり

湧水が何箇所からも出て
あの水量になるのでしょう
全員で登ってよかったね
と笑顔でパチリ

滝まで戻ると
こちらの人たちが
短い夏を全身で楽しんでいました

今日のテンバは
山並みの向こうで白い煙りをモクモクと上げているグレーリー山
綺麗な富士型のピリュチンスキー火山の裾をぐるりと周り
何時に着くか分からないので 途中で軽食

22:00ムトノフスキー高原到着
太陽が沈む前に大急ぎでテントを設営
落ちてきそうな星空の下
焚き火を囲み ロシア語と日本語で国際交流
みんなで歌を歌い 笑いが絶えず 
たぶん同じことを話しているのでしょう・・・?

星が約束してくれたとおり
翌朝もいい天気
今日の目標はあの雲 お花畑を登り 雪渓を蹴り進みます
昨日 ぐるりと裾野を回ってきたピリュチンスキー火山
綺麗な富士型の山です
火口到着
付いた順からおんなじ声が
「Waoh〜!」
8人揃ってパチリ
ここからは火口をぐるりと廻る組と
のんびり組に分かれます
足元のおぼつかない所は慎重にクリアし
廻り込んだ隣の火口は
これまた 凄すぎます
地球の息吹?  鼓動?
噴火直前?!
赤く燃えているのが分かりますか?
ここから吹き出している水蒸気があの真っ白な雲の源でした
泥流が流れた跡を横切ります
後ろはクレーターが巨大なムトノフスキー火山
花ガイドのセルゲイが一番のんびり写真撮影
「おいてくよぉ」
ぐるりと一周1時間45分
下りも花を楽しみ仲間が待つキャンプ地へ
ところが 同行したドライバーの足がつり・・・
ガイドは先に降りちゃうし・・・みんなで手当
まあ これもロシア式?
無事下山後はバケツでウドンを茹で
防虫ネットで水を切り
残雪で冷やしうどんを作成
醤油と白ワインと砂糖でツユも作り
美味
スタップは気に入ってくれたかな?
後片付けもみんなで協力
食器を洗い
ゴミを拾うYさん
 自然を愛する心
さすがです
ピリュチンスキー火山には地熱発電所があり
ところどころに自然温泉があります
今回汗を流したのは 急な斜面を登った打たせ湯付き温泉
カムチャッカ最後のお楽しみは アバチャ湾クルーズ
この漁船で出発です
今は穏やかなアバチャ湾。
しかし東西冷戦の軍隊の基地もあり、
今だ軍事機密の為に閉ざされた場所もある。
Kさんは船が苦手なので
日本に留学に来たことがあるジャンヌと
市内観光
運転もさせてもらい  スタッフが潜って採ってきてくれた
巨大雲丹、蟹、
船上で釣ったカレイのお刺身を頂きました
味は絶品。
目の色 変わった人…〇人(全員)o(^-^)o
残念ながら予定をしていた外海には出れず
代わりにゴムボートで遊覧
北海道では希少なエトピリカ
コロニーはみれませんでしたが
アチラコチらに浮いて、必死に羽根を動かして飛ぶのです。
洞窟をくぐり
すごい数の鳥を眺め
あっという間に6時間


現地旅行会社の社長さんの別荘(ダーチャ)へ
バーベキューと家庭菜園のサラダで饗してくれた
社長夫妻とお孫ちゃん
「チュッチュ チュッチュ(ちょっとちょっと)」
と言いながら頂いたウォッカが美味しかったです
いよいよ 帰るだけとなりました
帰りの手荷物検査では何故か靴も調べられます
預けた荷物はトラックで運ばれ
飛行機の写真を撮っていたら
銃を持った軍人さんに「ノー フォト」
無事 帰国できました



アバチャ山の撤退は残念でしたが
太古の大自然が残っているカムチャッカ。
緩やかに流れる時間
高山の花たち
ロシア式サウナやダーチャ、自由市場での買い物
ロシアの人たち、その生活の一端を垣間見れたことに、
興味の尽きない素晴らしい体験の旅になりました。


yokoc・mika・naotin・michii・kozo・natsubouzu・fujiko

カムチャッカの花たちへ


  

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